Special Study Group on Corrosion and Lifetime of Materials
Purpose
材料の腐食と寿命に関する特別研究会
省資源・省エネルギー化ならびに持続可能でカーボンニュートラルな社会の実現のためには、様々な材料およびそれらを使用したデバイス、構造物の耐久性や寿命をいかに伸ばすかが鍵となってくる。特に腐食は、耐久性や寿命を著しく損なう原因となり、金属材料のみならず、セラミックス材料や高分子材料に対しても起こりうるものである。しかしながら腐食は環境依存の現象であるため、その対策は臨機応変に行われ、そこで得られる知見や技術は共有されないことも多い。一方で、錆などの腐食生成物や寿命を迎えた材料に新たな価値を見出すとともに、腐食反応を模倣した合成・破壊プロセス開発も可能であると考える。このような背景から、本特別研究会では「材料の腐食と寿命」に関わる幅広い技術や学術的な知見を共有し、学ぶためのネットワーキングを行う場として、研究会を1年に4回程度開催する。さらに、腐食現象、防食技術、測定法などに関する解説を不定期に発信する予定である。
Event Information
- 講演会の予定第18回:2026年11月4日(水)
「腐食のダイナミクスを捉える ―電気化学インピーダンス解析が拓くコロージョンサイエンス―」
講演者:星 芳直先生
名古屋工業大学 大学院工学研究科 工学専攻 材料機能プログラム/工学部 物理工学科 准教授
日時:15:00~17:00
場所:東京大学生産技術研究所 As311・312 中セミナー室4 - 過去の講演会第17回:2026年7月28日(火)
「改めて白云鄂博とは何か?」
長原 正人氏
JX金属株式会社 本社見学会・講演会
第16回:2026年5月26日(火)
「電気防食技術者として思うこと」
田代 賢吉氏
日本防蝕工業株式会社 技術研究所 所長
第15回:2026年2月6日(金)
「航空機材料の種類 性質と使い方」
渡邊 光太郎氏
一般社団法人ROTOBO ロシアNIS経済研究所 研究員
第14回:2025年11月11日(火)
「ATR 航空機電動化への道」
日吉 和彦氏
ATR社 ニュープロダクツ担当
第13回:2025年8月4日(月)
「産業機械メーカーにおける腐食防食研究と産学連携」
八鍬 浩氏
株式会社荏原製作所 基盤技術研究部長
第12回:2025年5月27日(火)
「日本の科学技術・イノベーション政策 ―経産省における経験、総合知、次期『基本計画』に向けた展望など―」
永澤 剛氏
内閣府 科学技術・イノベーション推進事務局 参事官
第11回:2024年12月3日(火)
「電気化学計測による金属材料の腐食反応機構の解明に関する研究」
多田 英司先生
東京科学大学 物質理工学院 教授
第10回:2024年8月6日(火)
「ものづくりにおけるコミュニティの可能性 ~ジェットエンジン材料技術者、「魔改造の夜」参加などの経験を通じて考える~」
佐藤 彰洋氏
株式会社IHI 技術開発本部 技術企画部 連携ラボグループ 主幹
第9回:2024年5月7日(火)
「車載用リチウムイオン電池の現状と動向および韓国サムスン常務としての体験談」
宇恵 誠氏
早稲田大学 ナノ・ライフ創新研究機構 研究院客員教授
第8回:2023年12月13日(水)
「チタン産業とサウジアラビア」
高取 英男氏
株式会社SDC田中 技術コンサルタント
第7回:2023年9月6日(水)
「機械学習と不確かさ定量化技術に基づく腐食解析の新展開」
中野 智宏氏
計測エンジニアリングシステム株式会社(KESCO)セールスマーケティング
第6回:2023年6月19日(月)
「現役東大生から見た現在の東大生とものづくり」
本澤 悠介氏
東京大学 理科I類2年、東京大学フォーミュラファクトリー(UTFF)チームリーダー
「ビジネス、投資経験のある社会人から見た現在の東大生と東大」
加藤 准也氏
東京大学大学院 工学系研究科 電気系工学専攻 博士課程1年、廣瀬・夏秋研究室、東京大学フォーミュラファクトリー(UTFF)所属
第5回:2023年2月22日(水)
「インフラ構造物の腐食と電気防食について」
仲谷 伸人氏
株式会社ナカボーテック 代表取締役副社長
第4回:2022年11月10日(木)
「ステンレス鋼商品開発の最前線」
江目 文則氏
日鉄ステンレス株式会社 上席主幹
第3回:2022年8月10日(水)
「商用ニッケル製錬プラントの装置材質の紹介、およびニッケルをめぐる最近のトピックス(電池材料源、CO₂排出量など)」
岩本 富美雄氏
Japan Metal Consulting株式会社 代表、株式会社Wave Engineering 顧問
第2回:2022年5月20日(金)
「リチウムイオン二次電池用正極材料の化学組成と基本特性」
牧村 嘉也氏
株式会社豊田中央研究所 企画・運営部門 研究企画室(兼)エマージング研究部門二次電池研究領域 リーディングリサーチャー
第1回:2022年1月21日(金)
「脱炭素時代のエネルギー技術における水素や燃料電池の可能性」
高橋 和彦氏
脱炭素産学協創コンサルティング 代表、株式会社AQUA・J 技術顧問、東京大学生産技術研究所 リサーチフェロー - 参加企業(過去に参加した企業も含む)株式会社豊田自動織機,DOWAメタルテック株式会社,日鉄ステンレス株式会社,株式会社 IHI,株式会社ナカボーテック,計測エンジニアリングシステム株式会社,株式会社サンクト,株式会社ディファレント,デノラ・ペルメレック株式会社,丸井産業株式会社
Photo Gallery
腐食防止の為の高速な劣化予測モデルの構築
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腐食シミュレーションと実測データを融合するための機械学習の活用
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鳥取城跡 擬宝珠橋 水中梁
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新国立競技場
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マリーナベイ人道橋,シンガポール,2009
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腐食防止の為の高速な劣化予測モデルの構築
マルチフィジックスシミュレーションと機械学習を併用することで、従来では難しかった数十年、数百年に渡る腐食挙動を高速に予測し、防食の設計を最適化することができます。例えば、洋上風車、 海底石油プラットフォーム, 陸上パイプライン、 プラント、 貯蔵タンクなど、 さまざまなタイプの構造物への腐食の影響を予測可能です。(計測エンジニアリングシステムご提供)
腐食シミュレーションと実測データを融合するための機械学習の活用
現実の腐食プロセスは長期にわたり進行し、条件が不確実でシミュレーションモデル化が困難です。機械学習と連携することで、実験データや実測値から観測が困難な特性値などを逆解析できるようになります。更にIoTで集めた情報を使えばデジタルツインとしての運用も期待できます。(計測エンジニアリングシステムご提供)
鳥取城跡 擬宝珠橋 水中梁
鳥取城跡の表門にある擬宝珠橋は、堀底の橋脚遺構保全のため往年の姿で復元する事は不可能とされていたが、ステンレス製水中梁の上に木橋を載せると言う新しいアイデアにより復元が可能となった。この水中に隠された最新技術は、国内外で高く評価されている。(日鉄ステンレスご提供)
新国立競技場
新国立競技場の設計テーマは持続可能性の追求であり、空調に頼らず自然風で昇温を抑制する事が特徴の一つ。屋根にはプレコートの省資源型ステンレスが使用されており、日射による屋根面の温度上昇を抑制するためフッ素系としては最高クラスの白色化塗装が施されている。(日鉄ステンレスご提供)
マリーナベイ人道橋,シンガポール,2009
シンガポールの観光名所マリーナベイに架けられた、DNA二重螺旋構造を模した先鋭的なデザインの人道橋で、サンズホテルに通じている。構成する部材すべてに高耐食二相ステンレス鋼が採用されており、建設から14年が経過した今も全く腐食が確認できない。(日鉄ステンレスご提供)