材料の腐食と寿命に関する特別研究会

Learn more

Innovative battery technologies

蓄電池は、少なくとも2種類の異なる酸化還元電位を有する物質と1種類のイオン伝導体(電解質)の組合せで構築でき、その組合せは無数にあります。それではなぜ、限られた種類の電池が実用的に使われているのでしょうか?実用のためには、作動電圧、エネルギー密度、出力密度、充放電時の耐久性、サイクル特性、そしてもちろんコストも考慮しなければなりません。リチウムイオン電池は、上記の観点から、間違いなく最も強力で有用な電池の一つです。私たちは、電池技術の多様化と電池性能の更なる向上のために、Li+イオン以外のキャリアイオンを用いた電池などの、革新的な電池技術を研究しています。

Electrochemical catalysts

酸素発生反応(OER: 4OH⁻ → O₂ + 2H₂O + 4e⁻)は、金属空気二次電池などのエネルギー変換デバイス、水素製造のための水電解、工業的に重要な電解製錬などに不可欠な電気化学反応です。しかしながら、OERは複雑な反応で過電圧が大きく、エネルギー損失を防ぐためには高活性でかつ安定な触媒が必要となります。私たちは、触媒活性の発現原理の解明を通じて、高活性かつ安定な電気化学触媒の開発を行っています。多様なエネルギー・物質変換デバイスの実現のため、OERのみならず、水素発生反応、メタノール還元反応、グルコース酸化反応、CO₂還元反応のそれぞれに対して高い活性を有する電気化学触媒を探求しています。

Anti-corrosion and surface treatment technologies

省資源・省エネルギー化ならびに持続可能な社会の実現のためには、様々な材料およびデバイス、構造物の耐久性や寿命をいかに伸ばすかが鍵となってきます。特に腐食は、耐久性や寿命を著しく損なう原因となります。私たちは、既存製品の長寿命化や新たな付加価値を生み出すために、防食技術や表面処理技術の研究を進めています。